靴磨きおじさんの米国株・インデックス投資

株デビューする前に知っておくべき「魔法の公式」の2版原書The Little Book That Still Beats the Marketのまとめ③

・ところで作者は20~30銘柄の分散を指定しているが、(初版発行後の)この5年間、非常に多くの人から、なぜ最上位層だけを買わないのか、という指摘を受けた。
たとえば、ヘルスケア改革で被害を受ける製薬株だけを除外する、というアイディアもある。
もしくは次のリセッション時に暴落するであろう消費財株だけを取り除くというのはいかがだろう。
あるいは他にも、いろいろな理由で魅力的じゃなく映る会社を取り除くというのはどうだろうか。
とても良いアイディアだ。
しかし問題は、我々が実際どれが良い成績になり、どれが悪い成績になるかしらないことだ。
これは保険会社の仕組みと同じである。
保険会社は誰が病気になるかを知らない。
しかし何%の確率で、いくらコストがかかるか全体としてのアベレージデータを持っている。
我々もどの銘柄がアウトパフォームするのかは知らない。
しかし20~30銘柄を保有することで、これらの購入価格は銘柄群の利益率に対してディスカウントしているのを知っているだけなのである。
またreturn on capitalが銘柄群の平均として非常に高い。
結果として、ポートフォリオ全体として見ると、アベレージを超えるreturn on capitalをアベレージ未満の価格で買っていることになる。


※靴磨きおじさん注釈
まだ魔法の公式戦略でためしに銘柄を買ってみて2ヶ月ですが、この作者の指摘を実感しています。
というのも、PERとROAから米国市場で最も魅力的なのはそのとき、GILDやKORS、TAROでした。
とうぜんそれらが一番いい成績になると思っていました。
しかしこれらは買ったあとに3~6%下げたのです。
そして上記の自信のある銘柄よりPERも割高で、ROAも低く「仕方なく買った」RGRやUSNAが17~20%も急騰しました。
まったく予想がつかないということです。

もう一つ。
本当は作者の指摘通り、どれが高騰するかわからない、ボラティリティを下げたい、なので20銘柄程度組み込みたいです。
ただ、現在魔法の公式戦略に割り当てている資金は700~800万円程度です。
マネックス証券で米国株を買う場合(というか日本で米国株を買う場合)、売買手数料が高いです。
なので10銘柄にして手数料を押し下げようとしています。
本来手数料を考慮しなければ20銘柄欲しいです。
将来的に1銘柄に100万円以上割り当てるようになってきたら、銘柄数を20銘柄まで増やすかもしれません。
(実際10銘柄でどの程度、急騰銘柄をキャッチできるか、ボラティリティが過酷か、この5年程度で実験予定です)
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株デビューする前に知っておくべき「魔法の公式」の2版原書The Little Book That Still Beats the Marketのまとめ②

・魔法の公式には2つの大きな問題がある。
まず、公式はしばしば機能しない。
1年か、2年か、運が悪いと機能しなくなる。
魔法の公式に選ばれたような企業は、新聞を読めばすぐわかるが、ほとんど悪評のある会社である。
ビルの建設ブームは去った、ヘルスケア改革は利益を吹き飛ばす、消費財は限度を超えて使われすぎている・・・
魔法の公式の上位銘柄を保有したくない理由はいつも十分に揃っている。
実際魔法の公式銘柄の50~60%は市場平均を下回る。
しかし、魔法の公式銘柄全体の平均では、良いリターンを出す。
なぜか。
つまりこれらの会社はあまりに悪評が多いため、投資家は必要以上に悲観的に評価しているためだ。
マイナス評価は十分に株価に盛り込まれているため、少しでも最悪のパターンよりマシな経営が行われただけで容易に株価が反発する。
つまり経営状況が悪いと、もともと低価格に、悲観的に据え置かれていたので、「やっぱりな」と思われてあまり下がらないのに、悲観的に思われていたよりも少しでも改善すると、大幅にアウトパフォームを見せるので、良いDealなのである。


※靴磨きおじさん注釈
つまり「魔法の公式」銘柄は、「ヤンキーがちょっとでも良いことをするとメチャクチャ良い奴に見える理論」を使ってるという話ですね。

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株デビューする前に知っておくべき「魔法の公式」の2版原書The Little Book That Still Beats the Marketのまとめ①

先日、「株デビューする前に知っておくべき「魔法の公式」」の2010年に出した2版である
The Little Book That Still Beats the Market の追記部分を読んだのでメモ用にここにまとめておきます。

この本です。
https://www.amazon.com/Little-Book-Still-Beats-Market/dp/0470624159/ref=la_B000APHNTQ_1_1/147-2007691-4409150?s=books&ie=UTF8&qid=1497730375&sr=1-1

読みたかったのはリーマン・ショック時の成績およびそれに関する作者の所感の部分です。
ぼくも英語は苦手ですが英語苦手な人はアマゾン・キンドルで英語の本をよむことをすすめます。
なぜなら画面長押しで単語の英和辞書につながる機能が便利だからです。

・2005年の初版(バックテストは1988年~2004年の17年間)から5年がたった。
その間に不動産バブルのリセッションがあったが魔法の公式戦略の傾向に変化は見られたか?
結論としては(喜ばしいことに)魔法の公式の原理に変化はなかった。

・ベンジャミン・グレアムは我々に、大きなセーフティマージンを持つことは投資の最重要項目であると指導した。
実際価値と支払った価格の価格差の大きさが我々に投資の成功をもたらすからだ。

・また、Mr.マーケットも2010年現在、いぜん働いている。
しばしばマーケットは短期間に必要以上に楽観したり悲観して、上下に動いている。
この数年(2005年~2010年)でまた十分に証明された。
グレアムがいうように、株価が短期間で上下するようには、ビジネスの長期的価値が変化するはずがない。
この感情的な株価の揺れが企業の内在的な価値とのあいだに大幅なディスカウントを産んでいる。
(そして賢明なる投資家に利用されている)
しかしこのバーゲン価格を利用する好機は感情的な投資家には訪れない。
いつも内在価値と実際販売価格の差分を計算する手段をもつ投資家のみに訪れる。

・魔法の公式は上記の深層価値に対するバーゲン価格を(平均的に)もつ企業群を見つけ出す。
すなわちセーフティマージンを見つけ出す。
購入価格に対していくらの利益をもたらすかで魔法の公式はセーフティマージンを確保している。
Mr.マーケットの感情が企業の平等な評価を妨げるからだ。

・そして魔法の公式のもう一つの要素は、グレアムの最も有名な生徒であるバフェットからインスパイアされたものだ。
彼がグレアムの公式に追加した、一見小さな変更は、彼を地球上で最も成功した投資家にまで押し上げた。
グッドビジネスをバーゲン価格で買う。
グッドビジネスでは価値は時間とともに育つが、バッドビジネスでは価値の縮小がセーフティマージンを喰らい尽くす。

・グッドビジネスとは return on capital(投入した資本に対する利益率)が高いことであり、そしてその得た利益でまた高い利益率の投資を行えること、それを継続できることである。
これはセーフティマージンを増やし続ける。(チューインガムショップの話)
魔法の公式は、企業のディスカウント価格、グッドビジネスの数値化、このコンビネーションを極限までシンプルに表したもので、そのコンセプトは初版のときから全く変わっていない。

・インデックス指数が平均的な利益を稼ぐ能力をもった会社を、平均的な価格で買うのに対して、公式は平均より高い利益を稼ぐ能力をもった会社を、平均より低い価格で買う。


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2017年6月 目標ポートフォリオの決め方について④

最後は、株式内の詳細バランスの決め方を少し説明します。



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前述の通り、自社株は前に買ったものをもっているだけで、調整できない部分です。
それを取り除いて、残りを米国に半分、それ以外の国(これから米国を抜く可能性も高い中国インド周辺)に半分ずつ、ベットしています。
ヨーロッパおよび日本は勢いがなく感じるので、切り捨てています。
しかし思いの他、ヨーロッパや日本が今後最高のリターンを出すかもしれません。
日本やヨーロッパのPERがありえないほど低く、それなりのROAであった場合は、VGKやVPLを使って、新興国のかわりに積み立てると思います。


米国個別株ですが、現在7銘柄しかありませんが、来月末までに、10銘柄まで増やす予定です。
10銘柄というのは、(どうにもならない自社株は無視して)株式クラス内で、1銘柄に託すリスク比率にして5%程度と認識しているからです。
これは、ジョエル・グリーンブラッドの「魔法の公式」戦略における銘柄数を20~30(つまり1銘柄あたり3.3~5%持つ)にするように、というアドバイスの影響もあります。
彼の考え方だとこうです。
単純な指標買いをして企業の内情をまったくシカトするバリュー投資の場合ボラティリティを打ち消すために20~30銘柄買う必要がある(例:シーゲルの本を読んだところ、低PERはリターンがよくなるので知らない低PERの会社を内容を無視して20銘柄買った)
企業分析を十分に行い、絶対に自身のあるバリュー銘柄を買い集める場合は5~8銘柄もあれば十分だろう(例:非常に多くの研究を重ねて絶対の自信のあるアップル、ウェルズ・ファーゴ、コカコーラ…といった5社だけを買ってホールドしている)
自分の場合は前者の例なので、1銘柄あたりの保有量を自分で5%と決めているわけです。
ちなみに初心者にかんたんなのは前者です。

次に米国以外の地域のETFですが、最初はバリュエーションが良いなと思った地域に、とくに新興国を中心にヴァンガードのETF(VWOとVGKとVPL)をひたすら買い集めて売却せずにホールドする作戦を考えていました。
こうすれば、悪くとも米国以外の世界平均リターン前後の数字が手に入り、手数料もタダ同然だからです。
しかしどうしてもギャンブルバリュー投資家の遊びも組み入れたくなり、ETF全体を80%のコアと20%のサテライト(遊び)に分けることにしました。
リターンのほとんどはコアで決まるが、20%の遊び部分で(買っても負けても影響が小さい範疇で)個別国ETFのような手数料が高くリスクも高いものを売ったり買ったりできるという寸法です。
さて、コア部分ですが、現状ずっとVWOを積み立てています。もしVPLやVGKが極端に安い時期があったら、そっちを買う可能性もありますが、一度買ったらもう売らないという方針をたてています。
サテライト部分ですが、全額をロシア株ETFに投入しています。
ロシア株ETFの保有ルールですが、完全に米国個別株を買っている「魔法の公式」ルールを採用しています。
つまり低PER高ROAと判断したから数字で購入したものであり、年に1度チェックをしてそうではないと数字から判断したら売ります。
ロシア株ETFに株式全体の10%(ETFの20%)を投入するのは、米国個別株1銘柄に株式全体の5%を投入するルールから、感覚的に決めました。
倒産リスクがなく20銘柄程度で分散の聞いている(しかし非常に不安定な)1国のETFにかける割当は株式全体の10%程度が妥当だろうと思ったのですが、少なくとも5~20%のあいだが妥当だと思います。

自分のポートフォリオに決め方の紹介は以上でおわりです。
ロシア株ETFはかなり好きなオモチャなので、そのうちつっこんで書きます。







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2017年6月 目標ポートフォリオの決め方について③

さて、次に株式クラスについてです。
引き続き前回のグラフをみます。

2.jpg

自社株は実は売却できなくて仕方なく持っています。
なので調整余地がありません。
しかし皮肉なことにここ数年間の自社株のリターンは厳密には知りませんが年率20%以上、もしかしたら30%あります。
偶然暴落したときに買って急騰した状況です。
まあ、興味はありません。

自社株以外の資産を、米国とその他の国の株式で、半分ずつになるようにしています。
米国株式は個別株を買っています。
その他の国の株式はETFです。
なぜならマネックスの米国株口座でのラインナップがそうなっているからです。
株式に関して、米国株にだけかける人、全世界に分散する人、日本だけにかける人。
いろいろなタイプがあります。
自分がベットしているのは、米国に半分、その他有力な新興国(中国および周辺国とインド)に半分です。
よほどPERがありえないほど低く、それなりのROAがあればヨーロッパや日本に積み立てる可能性もありますが、基本的には、自分の生きているあいだは、米国経済が一番強いままか、数十年後に中国およびインドが米国以上の影響力をもつか、どちらかだと思っています。
これは実際にインドや中国、アジアの会社やエンジニアと仕事をしたり街に住んで肌で実感したことです。
株式投資では実績の数字と(PERやEPSやROAや配当率や・・・)、自分で見たもの(街にあるもの、仕事で触れたもの)を信じています。
逆に信じないのは、予想の数字(予想PERとか5年後のEPSとか)、見たこともない経済新聞の記事(ロシアがあーだこーだ、アメリカがあーだこーだ)です。

次は最後に株式クラスの詳細を書いて締めます。
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