靴磨きおじさんの米国ETF投資

超優良銘柄のBTI、TEVA、SSL、LMT、JNJ、BRK.Bを全て売却し、GILDとINFYのみホールド、新たに買ったのはGILD、KORS、RGR、IRMDという怪しい企業群…

昨年12月後半に米国個別株をはじめて、気に入った銘柄をホールドしていました。
当時から購入したのは以下の銘柄です。

BTI
TEVA
SSL
INFY
LMT
JNJ
BRK.B
GILD

いずれも超長期ホールド対象の鉄板銘柄ばかりと言っていいでしょう。
TEVA、SSL、INFY、GILDは多少クセがありますが
ことさらBTI、LMT、JNJ、BRK.Bなどは「永久ホールド銘柄」レベルの超優良企業で、基本的にはバリュー投資家は買ったらもう売らない、というレベルの世界最高峰企業群です。
安く買えた、高く買ってしまった、という多少の差はあれども、一度買ったら、一生持っておいて配当を受け取り続けるのが正統派の攻め方です。

ところがこの数日にかけて、この保有銘柄の中からBTI、TEVA、SSL、LMT、JNJ、BRK.Bを全て売却。
INFYとGILDのみ残しました。
売ったキャッシュで何をしたかというと、GILDを買い増し、KORS、RGR、IRMDという、他の米国投資家ブログで話題にならない銘柄ばかりを一括で買い集めました。
なぜそんなことをしたのでしょうか?

まず最近、ジョエル・グリーンブラットの『株デビューする前に知っておくべき「魔法の公式」』という本に出会い、大きな衝撃を受けたことです。
グリーンブラットの銘柄選定に関してはまた何度も書くと思います。
グリーンブラットの選定法は、低PER高ROA銘柄に20~30銘柄分散投資して、1年間保有した後、銘柄入れ替え(もしくは低PER高ROAを銘柄がキープしている場合はそれをキープ)というのを繰り返すものです。
最も特徴的なのはグリーンブラットが、他のバリュー投資家のように銘柄の細かい条件を様々な観点から評価することなく(たとえば、この商品はどのくらい市場を独占しているのか、とか・・・)ただ完全に機械的に、前年度の低PER高ROAのみを参考に銘柄選定して、17年間で市場平均を+10~+20%アウトパフォームしたことを証明した点です。
そしてその理由というのが、本を読むとおどろくほど合理的で理にかなっていたため、どうしても試してみたくなったのです。

LMT、BRK.B、JNJ、BTIといった銘柄群は、企業が巨大で技術もブランドも圧倒的なものをもち、しっかり配当を出し、半永久的に今の立場を崩されない可能性が高いと思います。
一回買ったら、老後までずっと持っているというのなら、間違いのない企業群です。
しかし上記の通り、グリーンブラッドをフォローするなら、選定するのはこれらの銘柄ではありません。
これら巨大有名企業の購入時バリエーションもPER15~20程度、ROA5~10程度と、並みの大企業と比べたらはるかに優れた数字でした。
平凡な企業と比べたら、十分そこそこ安いPERと、高い利益率のROAと言えました。

しかしグリーンブラットの方法をフォローしたGILD、KORS、RGR、IRMD、(それからホールドしたINFY)といった企業群は、驚くほど安く、驚くほど利益が高いのです。
具体的にはPER6~13、ROA20~30という、「非常に割安なのに、異常に利益を出している会社」を選びました。
非常に割安なのに、異常に利益を出している会社というのはおかしくないですか?
異常に利益を出すから株価は割高になるし、非常に割安なのは利益がぜんぜん出せないダメ会社だからじゃないでしょうか?
絶対に、非常に低いPERで異常に高いROAの会社には理由があります。

余談ですが僕の前妻は、非常に若く、アイドル並の美貌と小顔とスタイルをもっていたのに、靴磨きおじさんのような恋愛弱者のしょうもないおっさんと恋愛結婚しました。
いうなれば超高ROAの高配当株なのになぜかPER9で手に入りました。
なにか理由があると思いませんか?
実は前妻は人間のフリをしたオランウータンだった、実は女装した男だった、食事を1日20回とった、一緒にベッドに入るとハードSMでしか興奮しない人間だった、一日100回おならをしないと気が済まない、など、なにかしら理由がないとおかしいですよね。
まあ、理由はあったんですが(そしてそれはここで言うべきではないので言いませんが)、このように、もしものすごい優れたバリエーションの何かが、ありえないほど割安な条件で手に入ってしまった場合、株でも女性でもその他のことでも何か理由があるのが世の中ということです。

さて、話を株に戻したいのですが、グリーンブラットの面白い指摘は、「様々な理由によって非常に優れた企業(高ROA)が割安(低PER)に放置されている場合、それを20~30社に分散して1年間ホールドすると市場を非常に大幅にアウトパフォームした」という研究結果です。
つまり彼のいうところによると、いかなるひどい理由があろうと高ROA企業が低PERで放置されていたら、それを銘柄分散して買えば基本的に儲かる、というのです。
そんな馬鹿な、と思ったのですが、彼のバックテストではそうなのだそうです。
ちなみに、本の中で1980年代~2000年代のバックテストで、この方法で年平均リターンが小型株を含めると30%になってしまったのです(同期間のS&P500がリターン12%だった時期です)
ぼくはとんでも投資本の類はまったく信じません。
ここまで簡単に市場平均をアウトパフォームするのかと思いましたが、彼の説明はあまりにも合理的なため、どうしても試してみたくなりました。

運よくマネックスで、4月後半まで米国株のスマホ用売買アプリを使うと手数料全額キャッシュバックのキャンペーンをやっていました。
また、昨年末からはじめた米国個別株ですが、ドルだと8%程度の値上がりがあったのですが、なんとその間に115円から108円まで、ドルが7%も値下がりしてしまったので、円での損益がほぼ帳消しになって、±0くらいまで個別株の成績が戻ってきてしまいました。
それなら手数料も税金も、ほぼタダに近いお金で銘柄の入れ替えができるという状況になったので、この数日で取り急ぎ、従来の方法で選定した銘柄から、グリーンブラットの選定法に沿った銘柄に乗り換えたという経緯です。

ちなみにグリーンブラットは、前年度のROAと現在PERのみで選定して良いと言っていますが、「まぐれ利益」を排除するために、5年(なるべく10年)、安定した高ROAを出している企業を選定しました。
「まぐれ利益」とはこうです。
ある企業は普段ROAで10%、PERで20になる程度の利益率です。
しかし、昨年末だけ、いつもよりまぐれで2倍の利益が出ました。
それにともなう株価の上昇はありませんでした。
すると年度末ROAは20%、PERは10になってしまいます。(今年だけ)
これがまぐれ利益です。
それを防ぐためにこうしました。
たとえばここに、現在PER10、昨年度末ROA20、過去5年平均ROA15の会社があります。
5年平均ROAは単に自分で各年のROAから電卓たたいて5年分の平均を出します。
次に、現在PER10 x 昨年度末ROA ÷ 5年平均ROA15 = 5年平均ROAで見た現在PER13.3相当、と出ます。
これはつまり PER = 株価/利益で、ROA利益/総資産なので
式は (現在株価/昨年度利益) x (昨年度利益/総資産)x (総資産/5年平均利益)=通分すると現在株価/5年平均利益
となり、5年間のROAの平均に対して、今の株価はどのくらいのPERにあるか、を見られると思ったからです。
グリーンブラットはそんなことせずともアウトパフォームするという結論を出していましたが、これを考慮すれば「まぐれの1年だけの高利益ではなく、慢性的な高ROA体質の会社が割安放置されている」という状況を見られると思い、取り入れました。

ちなみに各会社がなにをやっているかというと以下になります。

GILD→ギャンブルでひとやまあてたバイオ製薬
INFY→インドのIT企業
KORS→コーチのライバルになっている新興衣料ブランド
RGR→ピストル製造
IRMD→MRI(病院で写真とる人が入っていく筒の機械)の関連機器製造

ばらばらの会社群ですが、共通しているのは全て長期的に高ROAの会社なのに現在様々なマイナスファクターから低PERに放置されている点です。
僕が5社しか銘柄を持っていないのは全投資額の中で個別株にあてているのが25%しかないからです。
自社の持株会が12%、インデックス投資が63%を占めますが、ひとつは個別株とインデックス投資を分散したい点、もう一つは持株会とインデックス投資で利益がかなり大きく出ているため売れない、それからこの方法は米国株で実施していますが、地域も分散しているのであてられる資金は一部だけ、ということで25%しかこの投資法は実施できていません。
実質、サテライト戦略部分になっています。

もっと買えたら欲しかった会社は
USNA→マルチ商法(笑)の健康食品企業
TROW→ディスカウントショップ
などなど、いっぱいありました。
また、ADRで取り扱いさえあれば以下の企業もそれなりに指標が優秀です。
TARO→イスラエルの製薬
NVO→製薬
TSM→台湾の半導体
残念ながらマネックスで取り扱いがないので要望を出しておきました。

それから今回の売買で下げすぎてしまったキャッシュポジションを20%くらいまで引き上げました。
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コメント

知識とユーモアに溢れる記事、楽しく読ませていただきました。私は40代で、最近、米国個別株投資を始めました。これからも、よろしくお願いします。
  1. 2017/04/18(火) 19:08:06 |
  2. URL |
  3. BHOF #-
  4. [ 編集 ]

マイケル・コース

靴磨きおじさんさん、こんにちは。

マイケル・コースは私が圧倒的に期待している米国株銘柄です。ROEはもちろんROAが驚くほど高く無配。無配ながら自社株買いは行われているのも好感が持てます。
  1. 2017/04/18(火) 20:02:40 |
  2. URL |
  3. スノーボール #a2OLMLPM
  4. [ 編集 ]

BHOFさん

そのようにほめていただけると本当にうれしいです。
今後もBHOFさんの投資の参考になる記事が少しでもかければと思います。
ぼくはインデックス投資は5年目、米国個別株は数か月前にはじめました。
よろしければ相互リンクしてはいただけませんでしょうか??


スノーボールさん

スノーボールさんもKORS推奨派ですか?
バリエーションでいえば素晴らしいです。
ROAの安定した高さと今のPERの割安さでは全米大企業トップではないでしょうか。
チャートを見ると上場後に一度PERが70くらいまで押し上げられ、それが調整するうちに最適なラインを下回っても下げ止まらずに今の状態まできたようですね。
一度有力な高ROA成長企業のPERが押し上げられたあとに、市場が調整してそのまま下げ止まらずに低PERまで下がってしまうのは自分としては最も投資したくなる企業のパターンです。
  1. 2017/04/19(水) 17:32:30 |
  2. URL |
  3. 靴磨きおじさん #V7KnP7DM
  4. [ 編集 ]

相互リンクの件、こちらこそ、よろしくお願いいたします。
  1. 2017/04/20(木) 03:21:10 |
  2. URL |
  3. BHOF #-
  4. [ 編集 ]

BHOFさん

さっそくリンクさせていただきました。
よろしくお願いします。
  1. 2017/04/20(木) 14:58:00 |
  2. URL |
  3. 靴磨きおじさん #V7KnP7DM
  4. [ 編集 ]

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