FC2ブログ

ETFを使った株式投資

バリュー式と簡単なパクリ投資戦略―死ぬまで消滅しないアノマリーについて

投資にはさまざまなアノマリーがある
その多くが、世間に知られたりあなたに知られることで、あるいはそのアノマリー自体が偶然だったという結論が出て
消滅していった
とくに定量的なアノマリーについては真似しやすいほど容易に消滅し
その代表的なものの一つがダウの犬だろう
多くのアノマリーが時間や周知とともに消滅していく中でいまだ破られないもの
・バリュー
・モメンタム
・小型株
この3つの特性は、数十年たってもいまだに継続するアノマリーであるといわれている
上記ほど単純にスクリーニング、もしくは機械的な売買をできるわけではないが
アノマリーというか、非常に長く効果が続いている投資手法がある
「グレアム・ドッド村の住人」式、バリュー投資
この手法の有効性がどのくらい継続しているかを考慮してみると
1934年が『証券分析』の発売
1949年『賢明なる投資家』の発売
このときに手法が確立していることから、すくなくとも84年間は効果が継続している。

あるとき効率的市場仮説の陣営がバフェットを壇上で攻撃したことがあった。(1984年の講演だったそうです)
コインフリップで表を出し続けたサルであることがバフェットの勝因であり、それ以上ではないと。
バフェットはこのときこのように反論した。
彼の昔から非常に仲の良い、同じようにバリュー銘柄を保有するスタイルの7人の投資家の成績を並べる。
彼らの共通点は、全員がグレアム・ドッドの弟子か、彼らの著書を深く勉強したフォロワーであるということだけだった。
そして、彼らの長期成績は、全員があきらかに市場平均より優れていた。
さてここで、コインより表を出し続けるサルが、みんな同じ森に住んでいるとしよう。
すると、この森に何か秘密があると考えるほうが自然じゃないだろうか?
この森は「グレアム・ドッド村」という場所にある森だったとか・・・

もしそのような村があり、そのアノマリーの継続が確かであるなら、彼らの銘柄をまねするだけで市場平均を上回ることになる。
本当にそんなことが可能なのか?
このことについて、かつてバフェットのフォロワーの一人、モニッシュ・パブライはこう言った


For Pabrai, investing is not an originality contest. He shamelessly appropriates the ideas of others. For example, he lifted the structure of his fund directly from the Buffett partnerships of the 1950s. His primary source of investment ideas? The 13F SEC filings from other value managers he admires: Berkshire, Longleaf, Baupost, Greenlight, Pershing Square, Third Avenue, etc. He cites the University of Nevada study by Martin and Puthenpurackal showing how merely investing alongside Warren Buffett (after information about Berkshire's buys and sells became public) managed to beat the market by 11% a year over a 31-year period.

パブライにとって、投資とは独自性を披露するコンテストではない。だから彼は恥じることなく、他人のアイデアを拝借する。たとえば彼のファンドの構成は、1950年代のバフェット・パートナーシップからそのまま盗んできた。投資アイデアは主にどこからと問えば、彼の賞賛するほかのバリュー投資家が証券取引委員会に提出した報告書13Fからとなる。バークシャー、ロングリーフ、バウポスト、グリーンライト、パーシング・スクウェア、サード・アベニューなどだ。彼はネバダ大学のマーティンとPuthenpurackalによる研究結果を引用してくれた。単にウォーレン・バフェットをまねて投資すると(バークシャーの売買状況が公になった後に)、31年間で年間11%も市場を上回ってきた、とのこと。

資産は売り買いによって築かれるのではない(モーニッシュ・パブライ)

もしこのようなことが現実なら、単にすぐれたグレアム・ドッド式の投資家の銘柄を13Fでチェックして、真似をしているだけで優れた成績を残すことになる。
いくつか非常に重要なポイントがある。

・グレアム・ドッド式は数年にわたり株式の現物をホールドする戦略であり、数か月遅れでレポートを見てから保有を真似しても近似した成績を得られる
・グレアム・ドッド式の投資家のうち多くが、集中投資型(10銘柄以内にPFのほとんどを割く)であり、コピー可能
・80年間通用した戦略であり、また弟子、弟子の弟子といった人物が育ち、それを公言している

さて、この戦略で、非定量的になってしまう部分、すなわち主観が介入してしまう部分はどこだろうか。
成績を悪化させるとすれば、間違いなくこのことが成績を悪化させるだろう。
それはパクリをするファンドマネージャーの選定だ。
(ほかのことは自分を律することができれば、容易に乗り越えられる。いつも彼らが買い増すタイミングを真似して、彼らの保有銘柄を数か月遅れて買えばいいだけだ)
まず間違いなく偉大な成績と頭脳を持ち、グレアム・ドッドに比肩する能力があり、だれにも異論がないマネージャーといったら
バフェット、マンガーといったメンツになる。
しかし高齢すぎて、冷静な判断力、計算能力、またいつ前線を退いてしまうか、という点で心配だ。
そこで、彼らの正当なる後継者といわれるのが
61歳のセス・クラーマン、54歳のモニッシュパブライだろう。
二人ともどまんなかのバフェット・グレアム大好き投資家であり、戦略は少数の銘柄の長期ロングであり、またバフェットやマンガーと交友関係があり、実力を認める発言をしている。
またPFも容易に手に入る。
DATAROMA

若手でそれ以外の熱心なグレアム・ドッド村の住人というと
ガイ・スピア、グリーンブラッド、ビタリー・カツェネルソンといったメンツが思いつく。
スピアはバフェットやマンガー、パブライが大好きであり、彼のPF上位はすべてバフェットやパブライのぱくり投資だ。
言い方を変えれば、スピアはパクリ投資式バリュー投資家の世界最高クラスということ。
グリーンブラッドも超天才バリュー投資家で、しかも若手だが、彼は現在
自分のつくった条件で分散したインデックスを作成する手法をとっているようで
1銘柄1銘柄は1%程度と保有が小さく、パクリ元として適切じゃない。
カツェネルソンも正統派だが、かれのPFは探しても出てこない。
もしかしたら非公開かも。

もちろん各人はそれぞれ名著を出しており、それを読まずに銘柄だけパクるなんてとんでもない。
彼らが何を考えているか知らなければ、すこしの下落でも容易に銘柄を手放し、永遠に追いつけないだろう。
まさか、こんな記事を読んで安易に、クラーマンね、なるほどなるほど、じゃあLNGを買おう
なんてことはないように。
まず彼らの本を読み、銘柄選択や保有期間についての考え方を学び
そのうえでパクリ投資するべきと思う。


最後に、グレアムがインデックスファンドの出始めた1970年代に語った言葉でしめよう。
彼は素人はインデックスファンドを保有すべきと考えていた。


In the old days any well-trained security analyst could do a good professional job of selecting undervalued securities through detailed studies, but in the light of the enormous amount of research now being carried on, I doubt whether in most cases such extensive efforts will generate sufficiently superior selections to justify their cost.

かつて、よく鍛えられたアナリストは、銘柄を詳細に分析することで、バリュー銘柄を見つけるプロフェッショナルな仕事が出来た。
しかし、現在行われているような膨大な量の銘柄研究を前にしては、彼らの多大な努力が、そのコストに見合うだけの銘柄選択を約束できるかどうか、もはや疑問なのだ。


スポンサーサイト
  1. 投資雑談
  2. | コメント:0
<<勉強したいこととまとめたいこと | ホーム | 集中と分散について ポートフォリオの銘柄数について>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する