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ETFを使ったグローバルマクロ戦略

グローバルマクロに株式の判断をしたい人間が見るべき名講義 2017年5月 萩野琢英 『新興国株式インデックス徹底解剖』

前にも書いたけどピクテの萩野琢英社長をとても信頼しています。
難しいことを難しくいうことは誰にでもできる。
また簡単な(まちがった知識を)支離滅裂に垂れ流すことも簡単だ。(このサイトがいつもやっていることです)

しかし正しいことを理路整然とわかりやすく説明することはとても難しい。
そういった意味ではシーゲル、シラー、それにレイダリオなどもたまにわかりやすく説明してくれる。
日本ではグローバルマクロ株式に関してはぜったいこの萩野社長だとぼくは思います。
ポジショントークが少なく冷静客観的に評価していると思います。

新興国株式インデックス徹底解剖

今年の5月に行われたピクテ萩野社長の講義の中でももっとも好きな1時間。
これを生で聞けて資料ももらえるなら1万円、2万円なら喜んで払う。
いけた人はラッキーですね。
超おすすめなのでぜひみてください。


以下ポイント(自分用備忘録も兼用)

・ページをかえるとき謎の「がんっ」という掛け声をかけるのでかわいい

・MSCI世界株価指数(先進国)とMSCI新興国株価指数が実質的にベンチマークの基準になっている
年金等機関投資家の運用ではこの二つの指数が使用される
国別等の指数は個人投資程度の世界で使用される
MSCIのフロンティア指数は時価総額が小さすぎて流動性で見てまだ使用に耐えない(商品が作れない)
新興国マーケットは500兆円、FMは10兆円程度、200兆円程度はマーケットの流動性上必要。
機関投資家が自分の売り買いで値段を動かしてしまい使えない。
また時価総額の小ささを標準偏差は相関関係が大きくブレすぎる。

・新興国の時価総額は11%、GDPは37%を占める。
経験則的に長期的に時価総額がキャッチアップすると思われる。
キャッチアップするまでは魅力が高い。(追いついたら将来的に魅力は薄くなるだろう)

・PERのど真ん中はやはり15(安い・高い)
悪い話が多くPER15を切るものに魅力がある

・PBRの使い方
利益は業績悪化と一緒に下がる(例:リーマンショック)ときにPERが使えなくなる
そのときにPBRの分母は変わらないので客観的に指標判断が可能

・実質経済成長率について
1980年代の先進国・新興国の経済成長率は3%代であまりかわらない
しかし1990年代~将来は大きく差がひらく
なぜなら冷戦が終了して経済圏が統合し、先進国から新興国に金が流れているから
1980年代まで新興国は資金が流入しなかった
そこで世界銀行が主導になって新興国用の株式インデックスを作って新興国に資金を集める動きを先導した
(198年代 その頃は世界銀行が作った新興国指数が標準だった その後世界銀行→モルガンスタンレーに主導が移った)
新興国指数は1987年頃からつくられたが、1980年代は上記の通り資金が流入していなかったので株式パフォーマンスが悪かった。
そして2000年代に経済成長率から先進国と新興国の株式パフォーマンスに大きな差が出た。
しかし2010年代に経済成長率の差があるまま先進国のほうが株式リターンが良かったためPERに差が付いた(新興国が割安になった)
※この話はとても重要 萩野社長はテンプルトンの好きな「バーゲンハンティング」という言葉を用いている

・僕自身インデックスファンドもってます正直(言っちゃだめな発言)

・MSCIが決める新興国・先進国のインデックスの国の組み入れだが
中国・韓国が新興国に入った場合、新興国インデックスのほうが時価総額が大きいので
中国・韓国の株価があがる。
モルガンスタンレーの組み入れ判断で個別の国の株式パフォーマンスが変わってしまう。
(それでいいのか?という問題提起)

・オーバーウェイト・アンダーウェイトについて
たとえばアメリカの先進国指数に占める割合が59%だが
機関投資家はアンダーウェイトで40にはしても、20〜30%にはなかなかするものではない

・中国韓国台湾の東アジアで新興国指数の半分以上を占める
プラスBRICSで指数の80%をしめる
新興国指数=東アジア3国+BRICSの指数と見たほうがいい

・先進国はセクターが分散されている
新興国株価指数はハイテクと金融で半分をしめており影響が大きい
たとえば新興国が資源価格の動向で~と言われることが多いが、実際は影響がたいしてない面が大きい
(資源価格が上がってもサムスンにとってはたいして痛くない)

・一般消費財ってこれ何か・・・えーと、一般消費財っていうのは一般に消費するものです・・・

・1個(1国)の指数を買ったほうがいいか?
10年20年で長期投資する場合はどの国が本当にわからない
国をバスケットで持つこと(グローバル分散)が非常に重要
経験則で国の予測はセクターより外れやすいのでとにかく分散しろ

・先進国・新興国とも情報およびハイテクセクターが上位銘柄を牛耳っている
先進国はもちろんFAANG
新興国もサムスン、テンセント、台湾セミコンダクター、アリババ、鴻海、(それにインフォシス等も・・・)

・新興国の株式を理解するうえで・・・
通貨はインフレにより対ドルで下がり続ける
新興国株式は現地通貨建てでは常に強く上昇しているがドルベースでみると通貨の調子によって上がったり下がったりする
なので新興国では通貨と株価の両方を見る必要がある
通貨・株価ともに上昇の時期→大上昇をえんじる
通貨・株価ともに下落→大暴落がおきる
対ドルで新興国の通貨があがるとき→アメリカのインフレ率が上がるとき=ドル安
なぜならインフレ率の差異が小さいと新興国通貨の下落が止まるから

アメリカのインフレ率があがる→新興国とのインフレ差消滅→新興国の通貨価値が対ドルで下がらない→新興国株価がドルで下がらない

・現地通貨ベースの株価指数とドルベースで株価指数でみると違う(通貨がよわい(強インフレ)の国はドルベースだと大きくパフォーマンスが下がる
23か国の平均株価指数でみると現地通貨ベースとドルベースの株価指数チャートの値動きがぴったり重なる→新興国指数の分散投資が重要な理由
これが新興国株式指数の分散投資が大事な理由
株価と為替の両方の方向性を見るのは難しいが分散すると為替リスクは消せるため(50:10のグラフ)
リターンは一国をあてた場合に劣るが安定感が全く違う
少なくとも10か国、8か国以上は分散投資すること
現地通貨であてても為替でやられた、とならないために
→1国多くとも新興国全体の12.5%程度(ERUS太郎のロシアオーバーウェイトは多すぎる)

・51:30のグラフ
インドネシアはかわない
萩野社長なら台湾、ブラジル、ロシア(下にきているもの)をバスケットで分散して買う
成績が悪かったものはアンダーバリューしている可能性が高いので分散して買う
→第一に見るのはPER

・各国例
(PER)韓国→北朝鮮リスクで歴史平均より安い→バリューがある可能性
(PBR)ロシア→ずっと安い→政治リスクが高いので民主主義側から買いにくい、石油企業のウェイトが高すぎる





気づき
全編にわたり素晴らしいですが・・・
・新興国のアンダーバリューとリターン改善予測の論調は機関投資家といえどもとてもシンプル
・ロシアの投資を新興国全体の12.5%程度まで下げる(バスケットで買って集中しすぎない)
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