靴磨きおじさんの米国ETF投資

たぱぞうさんの記事『新興国ETFをポートフォリオに組み入れない3つの理由』の妥当性を検討する

米国株投資ではとても人気のあるブログ
『たぱぞうの米国株投資』はぼくも好きでいつも読んでいますが
そこに面白い記事がありました。

『たぱぞうの米国株投資』様
新興国ETFをポートフォリオに組み入れない3つの理由
http://www.americakabu.com/entry/%E6%96%B0%E8%88%88%E5%9B%BDETF

これは妥当なのでしょうか?
というのも、新興国インデックスに投資する人間の中には、「人口増加して経済成長する新興国のほうが将来株価がのびそう」という理由で投資する人が多いからです。
記事を一個一個みていきます。

1.人口減少国を含むETFが殆ど

これは事実です。
新興国インデックスファンドの中で一番大きい25~30%を占める中国は人口増加国ではありません。
そして、僕は独自に過去20年の株式リターンと人口増加率の相関性を調べたことがあるのですが
(まとめるのが面倒で放置していますがそのうち表をブログにも出したいです)
人口増加率と株式リターンは正の相関がみられます
新興国ではメキシコ、インド、南アフリカといった人口増加国のリターンが特に高く
先進国でもオーストラリア、イスラエルといった人口増加国のリターンは世界トップクラスです。
(どちらも米国を上回るリターン実績です)
新興国だろうが先進国だろうが、人口減少国はリターンが低くなる傾向があります。
それを調べて以来、僕は、新興国だから~先進国だから~と考えるのをやめました。
人口増加国か減少国か、また現在PERが割安放置されているか、この2つが投資国を決める際の優先事項です。
そして現在の新興国PERは中国を中心に、世界と相対的に見て非常に安い。
それがオーバーウェイトの理由です。
新興国を安いと考えて買いあさっている著名投資家はレイ・ダリオ氏やガンドラック氏です。

参照 ETFを活用するヘッジファンドの帝王レイ・ダリオの運用スタイル

https://hbol.jp/133793

参照 ガンドラック:インド市場、欧州市場、EEMにチャンス

http://www.financialpointer.com/jp/%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%EF%BC%9A%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E5%B8%82%E5%A0%B4%E3%80%81%E6%AC%A7%E5%B7%9E%E5%B8%82%E5%A0%B4%E3%80%81eem%E3%81%AB%E3%83%81%E3%83%A3/

僕は現在インデックスファンドやETFを中心に全株式の40%を新興国に投資しています。

2.新興国は法整備が不十分

これはよくいわれていることですが、靴磨きおじさんにはわかりません。
というのも靴磨きおじさんは、数字、グラフ、表で投資を判断するのが好きでデータ主義です。
こうだからこうなのではないか?という論説を投資根拠にすることがないためです。
法整備が不十分なので投資に不利かもしれないし、そうではないかもしれませんが、靴磨きおじさんの場合は検討事項に入りません。(結果、過去リターンがよかったのか?人口増加率とリターンの相関性は?現在PERは?といった数字で目に見えるものが自分の検討対象です)

3.信託報酬が高い

これはすでにあてはまりません。
VWOもIEMGもすでに年間信託報酬が0.14と非常に低く、先進国投資とのリターン差は経費によっては出ない水準です。
他の高い信託報酬のETFやインデックスファンドに投資する合理的理由もないでしょう。

ただ信託報酬に関して一つだけ不満があるのは、人口増加国のETFの信託報酬が高いことです。
たぱぞう氏も指摘している通り、人口増加国で過去20年リターンで米国より優れているのは新興国では
インド、南アフリカ、メキシコといった国です。(世界のPERというサイトで個人でも確認できます)
つまりこれらの国にPERが割安になった時に資金投入するのはとても効率がいいですが
現在国別ETFの経費は0.6~0.8%もあり、これが非常に大きくリターンを毀損する。
なので靴磨きおじさんも投資判断が悩ましいところです。
もし近いうちに国別ETFの経費率が0.2~0.3%水準まで落ちたら、まよわず飛びつくと思いますが
現状の低い中国のPERとVWOの経費率0.14を考えると、自分も新興国国別ETFへ資金投入をまだしていないのが現状です。


今回はまとめたいと思います


・新興国インデックスの大きな割合を占める中国が人口増加国ではないのは事実
・人口増加と株式リターンの正相関は事実
・現在の新興国インデックス(VWOおよびIEMG)は他地域と相対的にみると非常に割安で大きくオーバーウエイトしている著名投資家もいる
・新興国全体に投資する場合は信託報酬はすでに安い(VWOおよびIEMG)
・人口増加新興国は将来高いリターンを出す可能性があるが現在の国別ETFの手数料は高額すぎてその超過リターンを打ち消してしまう可能性がある



スポンサーサイト
  1. 投資の記事を考察
  2. | コメント:0

新興国株式インデックスを超オーバーウェイトしている世界的投資家とは

靴磨きおじさんは生活防衛費以外すべて株式に資産をおいている上に、その株式資産の中の40%は新興国株式という、良心的市民から見たらなかなか〇〇〇〇な人奇特な人です。
靴磨きおじさんの株式内の各地域バランスは、自分の感覚とハーバード大学の基金、シンガポール政府の基金、その時のPERによって決まっていますが、世界的な有名投資家で新興国株を超オーバーウェイトしている人はいるのでしょうか?
最近ネットサーフィンをしていて偶然そのような人を見つけました。

それは、世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエイツの創業者であるレイ・ダリオ氏です。
レイ・ダリオ氏の株式ポートフォリオは以下のようになっているそうです。

https://monex.ibillionaire.me/funds/29/ray-dalio/bridgewater-associates

なんと新興国全体への株式インデックスである3銘柄を以下の配分でもっています。
VWO 31.34%
EEM 23.17%
IEMG 2.30%
これだけで株式投資の56.81%になり正気の沙汰ではありません大変アグレッシブで素敵なポートフォリオを組んでいらっしゃいます。
ちなみに他にはS&P500に連動するSPYを21.44%もっており、あとは細かくいろいろな米国株をもっています。
しかし主力はVWO、EEM、SPYの3本であり、この3銘柄で全体の76%を占めることからも、レイ・ダリオ氏は個別株投資家ではなく、インデックス投資家といっていいと思います。
米国株へはこまかく個別株投資していますが、新興国へはEEMやVWOで分散したインデックス投資しかしていないという点は個人投資家の我々にも参考になる事実かと思います。
新興国株式インデックス超オーバーウェイトの理由が、単にこの何年間かバリエーションで安いからなのか、新興国重視型なのか、天才なので色々べつの考えがあるのかはわかりませんが、新興国超選好、ほぼインデックスファンドで投資ということで、バフェット氏とは対照的に見えます。
また、株式への投資が全資産のうち何パーセントか、このページからはよくわかりませんから、債券など他の資産を大きくとってそこでリスクを大幅低減しているのかもしれませんね。
  1. 投資の記事を考察
  2. | コメント:0

たぱぞうさんの記事『米国株投資における暴落の予測』を見て震え上がる

『たぱぞうの米国株投資』様はすごく面白い米国株投資の人気ブログですが
今回の記事をみて自分のキャッシュポジションをあらためて考えさせられてしまいました。

参照 『たぱぞうの米国株投資』様
米国株投資における暴落の予測
http://www.americakabu.com/entry/%E7%B1%B3%E5%9B%BD%E6%A0%AA%E6%8A%95%E8%B3%87%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E6%9A%B4%E8%90%BD%E3%81%AE%E4%BA%88%E6%B8%AC

暴落の最大値はおそらく50%くらいなのはみなさん共通認識だと思いますが、為替の影響分を掛け合わせるともっとすごいという話です。
今115ドルなので80ドルまで落ちてしまうと為替でも株価が円建てで30%下落します。
するとトータルでの下落は0.5 x 0.7 =0.35ということで65%下落して資産が35%しか残らないという話です。
嫌すぎですね。
自分は現在キャッシュが10%しかないので、いくらなんでもやりすぎだということで、キャッシュを20%まで引き上げる予定です。
ですのでしばらく株式への積立額を小さく(毎月1000ドル程度に)減らす予定です。
積立を止めないのは株式投資が趣味で、止めると暇すぎ+積立したすぎでつらいからです。
現金20%まで引き上げれば80%の株式が65%下落したところで
0.2+0.35*0.8=0.48ということで資産はせめて半分はのこります。
全資産の20%は今までに株式投資で出した含み益ですので、暴落後で元本の60%は確保できることになり、まあ、なんとかかんとか許容範囲かな・・・という感覚です。

たぱぞうさんは『私は、次に来る暴落が私自身の人生を変えるインパクトを残すと確信しています。』といっていますが、投資を開始したばかりの20代ならともかく、すでに1000万円以上株式に資金投入している30~40代の人々(僕もです)にとって、次の大暴落での立ち回りがほぼ生涯リターンを決めるコアになると思います。
下落したインデックスや個別銘柄に暴落開始から終了まで数年間かけてナンピンし続けた人は素晴らしいリターンでしょうし、せめて解約せずホールドしなかった人も回復後に後悔はしないでしょうが、売って退場した人は最悪の結末となります。
個人的に一番難しいのは家族、とくに奥さんの理解だと思いますので、世帯者は65%暴落したときにいかに奥さん家族を説得して毎月積み立てられるかが成績を決めると思います。
そのためにも、転職や一時的失職、自分や家族の病気、学費などを見込んで、絶対に投資した分を崩さないで住むだけのキャッシュを常に別にどけておき、暴落時も株式には手を付けず、奥さんに十分なキャッシュがあるから心配不要と説明する準備は大事かと思います。
ぼくも現在のキャッシュが250万円程度ですが、転職、一時的な失職、自分の病気、婚活、再婚した場合の初期の出費等みこんで、500万円程度は必要だろうと考え、現在、投資積立額を減らしてキャッシュポジション引上げ中です。(半年間~1年間かけてキャッシュを増やす予定です)
  1. 投資の記事を考察
  2. | コメント:2

バフェット氏の名言集から学ぶインデックス投資の優位性

バフェット氏の数々の発言の中から彼のインデックス投資に対する一貫した考え方がよくわかります。

『分散とは無知に対するリスク回避だ。だから勝手知ったる者にとって分散手法はほとんど意味を成さない。広範囲な分散投資が必要となるのは、投資家が投資にうとい場合のみだ。50から75の銘柄管理は私の手に余る。ノアの箱舟の投資をすれば、結局は動物園みたいなありさまになるだけだ。私は数銘柄を大量に持つのが好きだ』

『アメリカの大金持ちは50社のポートフォリオ投資で財をなしたわけではない。彼らの莫大な個人資産は一つの優良ビジネスを突き詰めることによって築かれてきた。』

『時機を逸することへの対策は、長期にわたって株を持ち続け、景気が悪化して株価が下がっているときには決して売らないことである。このルールに従っていれば、さまざまな分野に手を広げながらもコストを最小限に抑えたい「知識のない」投資家でも満足のいく結果をほぼ確実に出すことができる。』

『プロでない人々が目指すべきなのは、勝者を当てることではありません。自分だけではなく、助力者にもできません。代わりに幅広い領域にわたる企業を買えば、必ずうまくいきます。S&P500に連動する低コストのインデックスファンドを使えば目標を達成できます。』

『妻への相続のための信託で、現金の10%を政府短期債で、残り90%はS&P500のインデックスファンドで運用することを指示しました。(低コストで知られるバンガード社の投信を勧めます)こうした方針をとることにより、高額な手数料を取る運用者をかかえている他の投資家よりも、長期では優れた結果を残せると確信します。』

『非常に低コストのS&P 500インデックスファンドに投資したら(その場合、一度に投資するのではなく、10年以上にわたってナンピン買いしましょう)、同時期に投資を始める人の90%よりもうまくやれます』


皮肉屋なので一見、知識のない投資家、分散投資を批判しているようにも見えますが、発言の裏をかえせば『プロ以外は資産のほとんどを米国株インデックスの積立投資によるバイアンドホールドして、けして売らないように』を言葉を変えながら再三アドバイスをしているだけです。
もっともシンプルかつ簡単な投資方法であり、世界で最も稼いだ投資家であるバフェット氏がこの結論を繰り返し口にしていることで、実は世間の90%の投資家(もちろん僕自身も含まれます)にとっての最適解は逃げも隠れもせず(しかも世界で一番みんながアドバイスをもらいたがっている人から、最も実行簡単な方法で)示されています。
にもかかわらずほとんどの投資家はこの方法を実行せずに、いや個別株のほうが、高配当ETFは、新興国は…と彼には従わず(僕も含めて)、日々試行錯誤しています。
そしてその結果、9割の投資家がS&P500に負けるという未来がバフェットにより予測されています。
これは面白い事実だと思います。
この世界一賢明なる投資家のアドバイスを忠実に実行したい人は、日本の今の投資環境ですと、ETFが面倒そうだと思う人は『iFree NYダウ・インデックス』に、ETFで毎月積み立てる手間を惜しまないタイプはVOOに投資すればいいと思います。
(ダウのリターンはS&P500と歴史的に似たり寄ったりです)
それからもう一つ、インデックスの優位性を示す事実として、実は銘柄入れ替えによっていつもインデックスはリターンを押し上げている事実があります。
ソースの場所は失念したのですが、実はダウは最初期の30種のままホールドしていると現在までに達成できたリターンを大幅に下回っているという歴史的事実があります。
つまりダウ・ジョーンズ社がその時々の流行り廃りを考慮して良いリターンを出す実力を持つ代表的な会社に最適に入れ替えてくれて、リターンを今後死ぬまで維持してくれます。
個別株の怖いところはここで、銘柄の入れ替えは最適なのか、常に個人の投資判断が求められるところで、これも含めてバフェット氏の『個人はS&P500に投資しなさい』につながると思います。
とくに今のように全米のPERが24、25と上がっているような状況だと、僕などは新規積み立て分は低めのPERの米国企業や新興国ETFに積み立てようと、バフェット氏の教えに背いてしまいますが、90%の確率でS&P5001本勝負の人に成績が劣後するはずです。

今自分で書いていて思ったのですが、自分の場合は平常時はVTIまたはVOO、VWO、VEAといったインデックスに分散投資し、それぞれ購入時のPERが20を超えた場合のみ、その対象地域の低PERの個別株に分散させて資金を入金していく(基本的に一度買ったら売らない)というのが考え方として合っている方法かもしれません。





『100万ドルで愛が買えるなら安いものだ。しかし、現実には誰かに愛されたいと思ったら、あなた自身が愛される人物になるしかない。見返りを求めてしまうのは人間の性だが、あなたが何かを与えなければおそらく、あなたには何も与えられないだろう。私の知り合いの中で望みの愛を手に入れた人は、誰もが自分を成功者だと思っている。誰にも愛されずに満足感を得られる成功者など、私は想像することができない。』

ちなみに投資と全然関係ないのですが、バフェット氏の言葉の中で僕が一番好きなのはこれです。
世界3位の資産家がこう考えているという事実から僕は得るものがあります。
長い長い資本主義の頂点への道を歩んだ世界一の投資家の結論が All you need is love だったという事実が好きです。
  1. 投資の記事を考察
  2. | コメント:0