靴磨きおじさんの米国ETF投資

『魔法の公式』戦略微調整

魔法の公式戦略に関して、完全にオリジナルの戦略をフォローすると手数料が高すぎるので自分用にやや調整して回転率を下げたいと思っています。


①オリジナルの魔法の公式戦略
・『魔法の公式』の公式サイトから銘柄取得
もしくは実績ROA25以上から実績PERをランク付けして(ADR、金融、電力会社を除き)銘柄取得
・年1回ペースでランクにのらなくなったものを入換

②今まで実施していた魔法の公式戦略
・Yahoo financeでPER(TTM)15以下とROA(TTM)10以上をランク付け。
Morningstarで上位のみ5年ROA平均、5年ROA平均から算出した現在株価のPER相当値を取得、2項目でランク化。
この5年平均のほうで上位を取得。
ただし過去5年EPSが上昇傾向でないものを除外。
ちなみにこの方法で取得すると公式サイトとの銘柄のカブリは4~5割でした。

③これから実施する予定の魔法の公式戦略
・まず魔法の公式サイトで時価総額50millionUSD以上、50銘柄のリストを毎回取得。
(時間短縮のため。将来サイトがまともに機能しなくなったら自分でヤフーファイナンスでスクリーニングする)
次に50銘柄をすべて、5年ROA平均、5年ROA平均から算出した現在株価のPER相当値を取得、2項目でランク化。
上位を取得。
より戦略をシンプルにするためにEPSは見ない。また予想PERも見ないこと。
これにより、今期赤字だが過去5年の平均ROAから考えると非常に割安な銘柄がランク上位に入ってくる。
・売却判断は魔法の公式のサイトの一覧表に載らなくても、平均に比べて十分にROAが高い、平均に比べて十分にPERが低い、という企業はホールドし、1年を超える長期ホールドを目指す。
理由は魔法の公式の一番の弱点が売買手数料とキャピタルゲイン税の支払いだから。
現状1年に1回全銘柄を入れ替えると年1.6%インデックスに打ち勝つ必要があるが、売買頻度を数年に1度に下げてこの数字を1%よりかなり低くした場合、ワーストケース(実はこの戦略にはインデックスに対するエッジがない)でも、リターンがインデックスに近づいていくので、「悪くてもインデックスにわずかに劣る、よければインデックスに打ち勝つ」戦略にできる。




その他メモ
以前から書いている5年平均ROAとはこういう考えです。
典型的な銘柄としてPDLIとMSGNを出します。
すべて公式ページの魔法の公式銘柄スクリーナーで出た銘柄です。

PDLI
PDL BioPharma Inc PDLI
PER(TTM) 26.4
ROA(TTM)1.3
過去12ヶ月実績から見ると魔法の公式基準で非常にしょぼいランク外企業に見えます。
過去5年平均ROA(決済過去5年分平均2012-12 to 2016-12) 45.4
過去5年平均ROAから算出した現在株価の相当PER 26.4 x 1.3 ÷ 45.4 = 0.76
このPER計算は、「今の過去12ヶ月PERおよびROAから、ROAを過去5年平均に差し替えた場合、現在株価はPERいくらで評価されているか」という考えを組み入れたぼくのオリジナル式です。
PER(TTM)xROA(TTM)÷ROA(5年平均)=
(現在株価/TTM利益)x(TTM利益/TTM総資産)÷(過去5年平均利益/過去5年平均総資産)=
通分すると現在株価/過去5年平均利益
という過去5年平均に基づいた現在PER相当値を出すイメージです。
本来、TTM総資産と、過去5年平均総資産は通分してはいけないでしょうが
そこは強引にやってしまっています。
(この方法でも知りたい結果とかなり近い結果が得られるのではと思うため)
さて、この結果からみると、現在PER26、ROA1.3の銘柄ですが
もし今後、また過去5年のようにPDLIがROAを10にも、40にもできる場合は
PERが2とか、0.7とか、意味のわからないたたき売りをされている銘柄になっているということです。
もちろん市場が、今後はもうPDLIはそんな風には稼げないだろうと思うからたたき売りされているのですが
魔法の公式ではここを突きます。
ですのでグリーンブラッドの「今年の実績ROAに対していくらのPERで売られているか」ではなく
「過去5年の稼ぐ実力ROAに対していくらのPERで買えるか」に変えています。


MSGN
MSG Networks Inc Class A MSGN
PER(TTM) 9.5
ROA(TTM)21.2
逆にこの銘柄は過去12ヶ月でみると、魔法の公式銘柄として優れており、上位です。
しかし過去5年から測定するとこうなります
過去5年平均ROA(決済過去5年分平均2012-6 to 2016-6) 4.4
過去5年平均ROAから算出した現在株価の相当PER 9.5 x 21.2 ÷ 4.4 = 46
つまりこの銘柄の場合では、オリジナルの基準だと良銘柄ですが、ぼくの基準だと
「今年まぐれでROA21になったのでその利益からいくとPER9で売られているが、本来ROA4.4しか稼ぐ実力がないので、そこから算出すると現在株価はPER46になりとても高い」となります。
よってこれは買わないほうが良いということになります。

同様に過去5年ROA平均がマイナスなら買いません。
でもTTMのROAとPERがマイナス(つまり過去12ヶ月赤字)だけど、計算から出した過去5年ROAとそこから出したPER相当値が優れていると、買い、となるわけです。

また、一応公式サイト内の銘柄のみスクリーニングをかけることにより、自分の考え方や計算手法が間違っていた場合にも「魔法の公式の公式ページ銘柄から選んでいる」という保険をかけています。

現在魔法の公式による銘柄選定をこのように考えています。
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  1. 『魔法の公式』戦略研究
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『魔法の公式』戦略 実行するための最低必要資金としては22,222ドル以上を推奨します

日本で魔法の公式戦略を実行する場合はどのくらいの資金があると効率が良いのでしょうか。
インデックスETFのバイアンドホールドに比べて魔法の公式の維持で余分にかかる経費は2種類です。
①キャピタル・ゲイン税
②売買手数料

まず①についてですが、ここに記載しました。

『魔法の公式』戦略がキャピタルゲイン税と売買手数料のためにS&P500を超過する必要があるリターン量を検討する

30年間VOOをホールドする投資家に比べて、魔法の公式戦略の投資家はキャピタルゲイン税の支払いが多くなり、毎年全銘柄を入れ替えるなら年間0.7%のアウトパフォームが必要になります。
これはとても重要なポイントなので頭に留めておく必要があります。

次に②ですが、マネックス証券を例に出します。
売買往復手数料が安くなるのは手数料5ドル(売買額の0.45%)からです。
つまり毎年全銘柄入換をする20銘柄からなるポートフォリオの場合
5ドル/0.0045=1111ドルより1銘柄あたり1111ドル保有する必要があります。
よって1111 x 20 = 22222ドルの運用をする場合
売買手数料は、20銘柄全てを1年に1回入れ替えるとして
0.0045 x 2 = 0.0090 より
効率の良い最小限の資金用である22222ドルの20銘柄による魔法の公式戦略の運用は手数料が年間0.9%かかります。


①と②より、魔法の公式戦略の運用は最低22222ドルの資金で行うことを推奨しましが、その際、低コストETFのバイアンドホールド運用に対して1.6%余分にコストがかかります。

ちなみにこのコストは
キャピタル・ゲイン税0.7%
売買手数料0.9%からなりますが
売買手数料はマネックス証券の売買手数料上限が20ドルですので
20銘柄 x 4444ドル、つまり88888ドル以上でどんどん安くなります。
簡単にいうと売買手数料は1000万円以下の運用なら0.9%
2000万円の運用なら0.45%
4000万円の運用なら0.22%と
将来運用資金が大きくなっていけば、タダ同然まで減らしていけます。
しかしキャピタルゲイン税0.7%はどうにも減らせません。

もう一つポイントがあります。
この計算は全銘柄を毎年1回入れ替える前提で計算していますが、2年、3年とポートフォリオに留まる銘柄を考慮していません。
実際自分でまだ運用を長くしたわけではありませんが、どのくらいの銘柄が2年目以降に持ち越されるでしょうか?
ですのでこの計算値より実際の手数料は低くなります。


まとめ

魔法の公式銘柄の運用コストは
総額200万円程度の運用で年間1.6%
より大きな3000万円以上の運用でも年間1.0%弱
低コストETFによる30年間買い持ち戦略より余分にかかる。
しかしこのコストは1年に1回全銘柄を入れ替える前提での計算なので
2年以上持ち越す銘柄が増えるほど、コストがこの値より小さくなる。


なお、現在自分が運用している魔法の公式銘柄は、この年末までで5000ドルx20銘柄程度を取り揃えるプランで買い進めており
このポートフォリオで毎年すべての銘柄を入れ替えると、年間1.5%のインデックスに対するアウトパフォームが要求されます。
グリーンブラッドの本ではインデックスのリターンに対して2~3倍のアウトパフォームのバックテスト結果がありますが
アメリカの個人投資家のファンサイトによると、なかなかそこまで良い成績を出すのは難しいようです。

MFI Diary

この個人投資家は、2012年12月から、2017年7月まで魔法の公式戦略を実践しました。
方法は、魔法の公式の公式サイトスクリーナーからサイコロを振って完全ランダムに銘柄を選び、合計20銘柄を毎年入れ替えるという、完全に機械的なものです。
56ヶ月間での成績は
ラッセル3000が+82.3%
魔法の公式が+140.3%
となりました。
年率で考えると
ラッセル3000が+16.2%
魔法の公式が+24.4%
1.5倍程度であり、2倍~3倍という成績は出せていません。
それからやはり成績は3~5年単位で継続しないと安定しないようですね。


追記

ちなみにこのブロガーの方が魔法の公式戦略をはじめた2012年12月は、偶然にも自分が投資をはじめた2013年1月とほぼ同時期です。
2013年1月~2017年7月でぼくの投資したリスク資産の元本は1943万円、現在のリスク資産評価額は2363万円になります。
ですので靴磨きおじさんのリターンは4年6ヶ月(4.5年)のあいだ、毎月36.4万円を積み立て続けたと仮定すると年率リターン8.2%(税金および売買手数料を差し引いた後の純粋な口座の増額)です。
このリターンはどうでしょうか?
上昇相場の中でのリターンですから、もしかしたらみんなとくらべてしょぼくれた結果かもしれません。
しかし世界分散した株式と債券のポートフォリオの結果なので、個人的にはまあまあと思っています。
しかし、もしぼくがもっとはやくバリュー投資の勉強をはじめていて、『魔法の公式』戦略を同期間に実施していたらどうなっていたでしょう。
数字上の幾何平均リターンは同期間で年率24.4%です。
しかし一般的に維持手数料や配当税の支払いなどで、超低コストETFのバイアンドホールド戦略でもここから経費が0.7%程度かかります。
さらに年間売買手数料が0.9%、年率22%程度のキャピタルゲインがあったとしてそのキャピタルゲイン税が年率4.4%(高い!)
ですのでトータルコストが6.0%がかかります。
よって実際に口座が増えるリターンは幾何学平均で年18.4%ですね。
しかし年18.4%リターンで毎月36.4万円の積立をするとすでに2980万円になっています。
靴磨きおじさんの現在のリスク資産は2360万円ですから、すでに1940万円の元本に対して、620万円という大きな成績差が出てしまいました。
合理的なバリュー投資戦略のパワーは非常に強力ということがわかります。
  1. 『魔法の公式』戦略研究
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数日間で20%上がったり下がったり当たり前 『魔法の公式』戦略銘柄の値動きをマジマジと見ても全く意味がないと気づいた

ぼくは6月23日に得意げに以下のようなことを書きました

上記7銘柄のパフォーマンスを見てください
INFY 3.60%
IRMD 22.38%
RGR 17.65%
GILD 6.69%
KORS -4.31%
USNA 16.23%
TARO -1.51%
平均 8.68%
※これらは4月~5月に購入した魔法の公式銘柄です


この時、S&P500に完全に勝てると思っていたのに、たったこの1週間後の6月末日にはここから利益を5%落として、魔法の公式銘柄はS&P500に負けたのです!
ぼくはがっかりしました。
そして、それからも銘柄をさらに3つ買い足して、注意深く動きを毎朝観察しました。
現時点で(7月28日)の魔法の公式銘柄の損益はこのようになります。


INFY(購入日2017/2/9) +9.5%
IRMD(購入日2017/4/18) +17.6%
RGR(購入日2017/4/18) -3.0%
GILD(購入日2017/4/18) +12.4%
KORS(購入日2017/4/18) -0.7%
USNA(購入日2017/5/1) 2.0%
TARO(購入日2017/5/1) -1.1%
AOBC(購入日2017/6/26) -11.5%
FL(購入日2017/6/26) -5.7%
LYB(購入日2017/6/26) +10.1%



さてさて、この数字の羅列になにか意味はあるでしょうか・・・
3ヶ月観察していて、よくわかりました。
この数字の羅列には短期的にはなんの意味もないことに。
RGRは17%の含み益を6月末に見せてくれましたが、それは7月にはきれいさっぱりなくなりマイナスになりました。
きっとトップの成績になると思っていたUSNAはある日突然20%さがりました。
IRMDはある日突然20%の含み益が幻のように消滅し、それから数日後にある朝みると20%上がりました。
彼らが上がったり下がったりすることに法則や意味を見出したほうがいいでしょうか?
いや、それは諦めたほうが良さそうです。
一つ明らかなのは、今週20%あがったり、先週20%さがったことは基本的に全部無意味なことなのです。

この公式をつくったグリーンブラッド自身からの重要なアドバイスを思い出します。

・1年のあいだに1000ドルの株が500ドルになったり1500ドルになる時、その企業の本質価値がそれに合わせて変動するだろうか?するわけがない。動いているのは株式を強気で買ったり弱気で売る民衆の気分だけだ。しかし長期的に見ると市場は適正価格を付ける。
・あなたに適切な銘柄を言い当てられるわけがない。定量的に買うなら20~30銘柄のグループを買ってボラティリティを抑えなさい。
・割安株のアービトラージはほとんどの場合2~3年で完了する。(逆に言えば割安株狙いで2~3年株価が改善しないならその銘柄を離れたほうが良い)


彼の研究によると、十分に分散された(20~30年間)魔法の公式銘柄のパフォーマンスと米国市場平均の勝敗は
1年を月間で比べた場合 魔法の公式の7勝5敗
1年間で比べた場合 魔法の公式の勝率75%
3年間で比べた場合 魔法の公式の勝率95%
この程度とバックテストで出しています。
つまり月の成績をマジマジと見つめても全く無意味だということです。

また、グリーンブラッド、パブライといったグレアムの思想の弟子達は、割安株投資をする場合、2~3年待ってアービトラージが起きず停滞したらバリュートラップに嵌っている可能性が高いので売却するようにと指摘しています。(判断がただしいならほぼ確実に市場が2~3年以内に内在価値に気付くという話です)


日々の価格は見ずに、1年に1度の銘柄入換時にだけ、その銘柄を定量的によく観察する。
個別株のアービトラージを待つ期間は3年
国別ETFのアービトラージを待つ期間は5年(前に載せたWSJ記事から)
このあたりを守るべきだと自省しました。
  1. 『魔法の公式』戦略研究
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2016年の『魔法の公式』銘柄のリターンから何か気になる傾向は見いだせないものか・・・

2016の魔法の公式銘柄について勝ち組負け組はなんだったか記述している記事を見つけました。

Magic Formula Picks For 2017

勝ち組 AGX IDCC PETS 
負け組 GILD VIAB VDSI GME
とくに2倍前後になったAGXとIDCCは、負け組になった銘柄と何か差異は見いだせないでしょうか。
そこで2016年1月時点での各銘柄のバリュエーションと、2017年現在のバリュエーションを調べてみました。

2016年1月頭~2017年12月末キャピタルゲイン ROA Morning star TTM PE Ycharts TTM PE rank PE+ROA rank 5年平均ROA 5年平均ROAから算出した2016年1月PER EPS5年間上昇
2016年1月時点スコア AGX 145% 9.06 13.5 9.6 12.7 
2017年7月現在スコア AGX - 13.47 12.74 11.16 15.4 
2016年1月時点スコア IDCC 107% 8.93 15 11.5 11.6 
2017年7月現在スコア IDCC - 20 8.86 13.44 13.2 
2016年1月時点スコア PETS 18% 21.7 17 20.6 17.9 
2017年7月現在スコア PETS - 23.5 40.92 22.72 42.3 
2016年1月時点スコア GILD -13% 41.9 9 26.22 14.4 
2017年7月現在スコア GILD - 24 7.9 27.3 6.9 
2016年1月時点スコア VIAB -8% 8.48 10 9.46 9.0 
2017年7月現在スコア VIAB - 5.24 12 8.86 7.1 
2016年1月時点スコア VDSI -2% 15 12.5 11.1 16.9 
2017年7月現在スコア VDSI - 3.3 64.55 9.44 22.6 
2016年1月時点スコア GME -7% 9.4 8 5.66 13.3 
2017年7月現在スコア GME - 7.59 6.2 5.8 8.1 


残念ながら2016年1月時点で勝ち組と負け組を見分けるコツはないようにみえます。

AGX
1年後に2倍になったAGXの2016年1月のPERは13、ROAは9
そしてその時点での5年平均ROAは9.6、5年平均ROAから割り出した現在PER相当値12.7
EPSは右肩あがり
これを見る限りではややROAが低いながらも優等生の魔法の公式銘柄だとしかわかりません
17年現在で見ると、5年平均ROAは11、5年平均ROAから割り出した現在PER相当値15と
値上がりによってPERが適正値まで押し上げられたようです。

IDCC
1年後に2倍に近くなったIDCCの2016年1月のPERは15、ROAは9
そしてその時点での5年平均ROAは11、5年平均ROAから割り出した現在PER相当値11
EPSは停滞
2016年1月時点でのPERは15程度と高いですが、その年のROAが低く、5年平均ROAから現在PERを割り出すと11となっていたようです。
5年平均ROA11とそこから出す現在PER11は十分よく、標準的な魔法の公式銘柄です。
またぼくは5年間EPSが上昇傾向のものを選びますが、この結果を見るとEPSが停滞していても良いということでしょうか。
また、IDCCを見るかぎりROAは多少安定感がなくても、5年平均のROAがよく、そこから算出するPER相当値が良ければ良いと受け取れます。

負け組 GILD VIAB VDSI GME
とくに5年平均ROAとそこから算出されるPERから見えるものがないでしょうか。
すこし5年平均ROAから出したPERが高く見えるくらいです。
5年間EPSの上昇傾向からは相関性はみえません。



しょうじきあまり得るものがありませんでした。
魔法の公式銘柄の中からどれがホームランを打つか事前に当てるのは不可能ということがわかったくらいでしょうか。
あえていうなら発見点はこうです。
・IDCCを見ていると、過去5年ROAが良かったり悪かったりバラけているが平均として良い、そしてその過去5年平均ROAから割り出したPERが低いなら魔法の公式銘柄として機能する可能性がある
・EPSが5年間上昇傾向を見せず停滞していても魔法の公式銘柄として機能する可能性がある
・AGXのとIDCCはPERでもROAでも、地味な魔法の公式銘柄、ごく普通にPERが低めでROAが高めなだけである。
とくに銘柄選定時に買いたくなくなるような指標ではない。
なのでそういった銘柄からもホームランは出る。

このあたりがわかったことと言えそうです。
  1. 『魔法の公式』戦略研究
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ロシア株式ETFに『魔法の公式戦略』を愛好する僕が投資をしている理由

さて、靴磨きおじさんはロシアETFにコア・サテライト戦略のサテライト部分で資金を割り当てています。

もともと米国株式:新興国ETFの割合自体が現在46:54程度と
他のブロガーさんでは見ないくらい新興国に資金を割り振ったポートフォリオなのですが
(まったく危険と考えていません。むしろ僕には現在の新興国株式は米国株より安全にうつっています。実際すでに今年は新興国株ETFはドルで20%くらい上がっていますね)
その新興国ETFの中でもロシアETFをサテライトとして資金割り振りしており
現状ポートフォリオが、米国個別株:新興国全体(VWO):ロシア(ERUS)=46:46:8くらいになっています。

なぜロシア株をオーバーウエイトしているかというと、ロシア株が安いからです。
『魔法の公式』戦略に照らし合わせるとなかなか優れた投資先になります。

まず僕が買ってからロシア株は価格に動きがありませんが、これを見てください。
https://ycharts.com/companies/ERUS
Weighted Median ROE 18.38
Weighted Median ROA 7.40
Weighted Average PE Ratio 6.509
Weighted Average Price to Book Ratio 0.6738
Forecasted PE Ratio 6.436
Forecasted Price to Book Ratio 0.6613

ロシア株式はこのようにリーマンショック以降、徹底的に嫌われています。
先日米国アナリストのロシア株式についてのコラムで
ロシア株式は伝統的に低PER(10程度)が普通であり、現在が割安とはいえない、とありました。
しかしこれはぼくは違うと思います。
伝統的にPERが10程度のある株式資産があるとすれば、その資産はそもそも慢性的にPER15の資産よりリターンが優れているだけの話です。

さて、低PER低PBRが大好きなバリュー投資家にとって、実績PER6.5、実績PBR0.67は大変よい投資です。
もちろんロシアが様々なリスクをはらんでいるからこの低迷です。
先進国と仲が悪く経済制裁をされ、近年デフォルトを起こし、石油に非常に依存しているにもかかわらず石油価格が安いのでこの値段なのでしょう。
ぼくは政治に疎いのですが、まあ他にもいろいろ理由はありそうです。

そんなロシア株式になぜ投資するか。
まず魔法の公式の観点から見てみます。
ROA7.4は米国の長期平均5.0程度を考えると大変よいです。
ひとつの国のROAとしては優れています。
つまりロシア企業(石油や天然ガスの会社が多い)はこのような石油に追い風が吹く中でも、持っている資本に対して、十分に先進国と対等以上の利益構造を持っているのです。
石油が安くても儲かる石油企業ということです。
また実績PER6.5は全世界で最も低い水準で文句はないのです。


魔法の公式は悪評や予想を無視するのです。
「では、きみは実際、手にしている資本に対して、何%の利益を出せるんだい?」
「では、きみは実際、利益率に対して、いくらで売ってくれるんだい?」


数字が表す実力のみで買うのです。
魔法の公式の大好きなところです。


さて、ちょっとだけ視点を変えてみます(とはいえほぼ同じですが)
ちなみにROE x 自己資本比率 = ROAですね。
上記からロシアの自己資本比率が40.2%であることがわかります。
アメリカの長期の自己資本比率平均は40%程度といわれており、これは非常に非常に妥当です。
ですのでROAとROEは兄弟であり、魔法の公式のスクリーニングをROEからやっても良いように見えます。
しかしこれをすると、非常に自己資本比率の低い企業で異常に高いROEが出て適正な判断が出来ないのです。
なのでROAを使っています。
これを指してバフェットは、ROE15以上の会社は優れており安心だが、自己資本比率が高く経費の少ない会社である必要がある、と指摘しています。
つまりバフェットのいう「ROEが高く自己資本比率が高い会社」はROAの高い会社と同義なので、簡略化のために最初からROAを見ているというわけです。
具体例を出しましょう。
ぼくはLMTを調べているときにこれに気づきました。

Lockheed Martin Corporation (LMT)

LMTは非常に優れた投資先だとぼくは前から思っていますが
この会社のROEをみると155、ROAをみると6.3なのです。
つまりものすごくでかい設備や工場がいるような会社は、大量に借金しながら経営するため自己資本比率がメチャクチャ低くなり
ROA=(銀行からかりた金と自前でもってる金から見た利益率)は6.3というごく普通の優良企業ですが
ROE=(自前でもってる金だけから見た利益率)が155%というわけのわからない数字になりスクリーニングが機能しないのです。

前置きが長くなりました。
自己資本比率がごく普通の、適正な数値、たとえば40%なら、企業の実力をみる数日としてROEは正常に機能していると思います。
ところで、もし利益の100%を配当で株主に払いきる会社があると、その会社の理論値リターンはそのまま予想PEの逆数になります。
つまりロシアでは1/6.436=15.5%となるのです。
素晴らしいリターンだ。
反面、もし利益をまったく配当で払わず、すべて事業再投資にまわし、投資した資金に対する利益が変わらない会社の理論値リターンはROEになります。
つまりロシアでは18.38%になります。
これまた素晴らしいリターンです。
もし配当性向50%ならどうでしょうか?
15.5 x 0.5 + 18.38 x 0.5 = 16.9%
最高の投資先です。

魔法の公式がやっているのもこれと全く同じです。ただROEは自己資本比率によって不安定に突出してしまうのでかわりに兄弟のROAを使うだけです

もしロシアの期待値リターンが15~18%という数値だったらどうでしょうか?
投資に足るでしょうか?
それとも危険だから投資しないのがよいでしょうか?
魔法の公式ではこの場合、Let's Go ! Only number is true ! なのです。
これがロシア株に資金投入する理由です。
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