靴磨きおじさんの米国ETF投資

自由研究『過去20年間の主要40か国の株式インデックスのリターン』④~時価総額と株式リターンの相関関係について

インデックスファンドへの投資を実践している人々は望む望まずにかかわらず
ファンドの性質から各国への投資資産の振り分けが浮動株調整後の時価総額比率に近いものになっている人が多いと思います。
この方法をとると米国の比率が非常に高く(全株式の半分程度)になり、新興国の比率が低く(全株式の10~15%程度)になるのが特徴です。
はたして期待リターンの面からはこれは理にかなっているのか知りたくなったので過去20年間の株式リターンから調べてみました。

・時価総額のソースは''わたしのインデックス''様の世界45か国2016年12月の時価総額から
・表は浮動株調整後の時価総額比率(ドルべース)を基準とする


      2007年1月~2016年12月 世界各国のPER・PBR・時価総額      
    20年リターン 2016年12月時価総額(億ドル) インデックス 配当 ベース通貨
先進国 米国 7.7 201000 S&P500
先進国 日本 1.6 32000 TOPIX
先進国 英国 4.5 24000 MSCI
先進国 ドイツ 6.4 12000 MSCI
先進国 フランス 6.3 12000 MSCI
先進国 カナダ 8.3 11000 MSCI
先進国 スイス 7.9 11000 MSCI
先進国 オーストラリア 8.3 9442 MSCI
新興国 中国 1.6 8457 MSCI
新興国 韓国 9.8 5751 FTSE
新興国 台湾 2.3 4828 FTSE
先進国 香港 5.5 4539 MSCI
新興国 インド 8.9 3924 FTSE
先進国 オランダ 5.7 3876 MSCI
先進国 スペイン 6.6 3869 MSCI
先進国 スウェーデン 8.3 3555 MSCI
新興国 ブラジル 7.9 3175 FTSE
新興国 南アフリカ 9.6 3020 FTSE
先進国 イタリア 3.6 2766 MSCI
先進国 デンマーク 11.1 2033 MSCI
先進国 シンガポール 4.3 1591 MSCI
先進国 ベルギー 5.8 1554 MSCI
新興国 メキシコ 10.6 1469 FTSE
先進国 フィンランド 8.5 1297 MSCI
新興国 タイ 3.8 1266 FTSE
新興国 マレーシア 1.2 1191 FTSE
新興国 インドネシア 5.2 926 FTSE
先進国 ノルウェー 6.1 777 MSCI
先進国 イスラエル 9.5 735 FTSE
新興国 フィリピン 1.1 488 MSCI
新興国 チリ 6.0 459 FTSE
新興国 ポーランド 4.4 453 FTSE
新興国 トルコ 8.3 422 FTSE
先進国 ニュージーランド 5.8 320 MSCI
先進国 オーストリア 2.8 254 MSCI
先進国 アイルランド 0.2 234 MSCI
新興国 コロンビア 9.9 193 FTSE
新興国 ペルー 8.3 104 FTSE
新興国 チェコ 6.9 75 FTSE
新興国 エジプト   10.3 74 MSCI


相関関係がないように見えますがグラフでみるとどうでしょうか。

無題1


米国のプロットだけ飛び出していますが他の相関関係はグラフからは読み取れません。

それでは40か国を時価総額の上位・中位・下位の3グループに分けた場合の各グループのリターンに
有意差はあるでしょうか。

時価総額 20年間平均リターン
上位13国 6.1
中位14国 6.6
下位13国 6.1

上記のように相関関係がないことがわかりました。


結論③過去20年間の株式リターンにおいては浮動株調整後の時価総額とリターンの間に相関関係はない

つまりリターンを高めたいという目的からはとくに時価総額の高い国の株式をより多く持つ必要はないということになると思います。
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自由研究『過去20年間の主要40か国の株式インデックスのリターン』③~先進国と新興国の比較 成長の罠と先進国の利益搾取

それでは''自由研究『過去20年間の主要40か国の株式インデックスのリターン』②''で示したランキングについて自分なりに検討してみたいと思います。

まず第一の疑問は先進国・新興国のリターンの間に優位差はあるのかという点です。
シーゲル氏の本の中では、中国を例に経済成長が高い場合にリターンが押し下げられる危険性が指摘されていました。
しかしこの本で問題なのは、同一期間内の先進国・新興国を同じグラフ上で比較した、経済成長率とリターンのグラフがないということです。
わたしの記憶が正しければ同じ新興国間での成長率とリターンのグラフのみがあり、先進国が盛り込まれていません。
あとで本の該当箇所を確認して記事を編集予定です

そして新興国の利益は先進国のグローバル企業が搾取しているため、新興国のリターンに現れないという意見も気になります。
たしかに新興国の町中は先進国の企業で溢れかえっています。

そこで40か国のリターンを、先進国22か国、新興国18か国にわけて平均を出してみました。
過去20年間主要40か国平均 : 6.3(円ベース配当込)
過去20年間先進国22か国平均 : 6.1(円ベース配当込)
過去20年間新興国18か国平均 : 6.5(円ベース配当込)

過去20年間においては、先進国と新興国のリターンの間には、わずかに新興国が上回るものの、有意差は見られませんでした。
ランキングを見る限り、中国のリターンは平均的新興国のものと比べて極端に悪く、シーゲル氏が中国のリターンの悪さから新興国は成長の罠があり投資成績が劣ると結論付けたのには適切な結論とは思えません。

結論①先進国と新興国の過去20年間の株式リターンに有意差は見られない

先進国と新興国を、それぞれリターン成績順に上位・中位・下位にわけた場合はリターンに傾向はあるでしょうか。

  先進国 新興国
上位 8.8 (7か国) 9.9 (6か国)
中位 6.3 (8か国) 7.1 (6か国)
下位 3.2 (7か国) 2.4 (6か国)


わずかですが見える傾向として、新興国のほうが上位のリターンはより高く、下位のリターンはより低くなっています。

結論②過去20年間の株式リターンにおいては新興国のリターンは先進国のリターンより上位国群と下位国群の差が大きい
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自由研究『過去20年間の主要40か国の株式インデックスのリターン』②~主要40か国ランキング

それではさっそく主要40か国の株式インデックスの20年リターンを貼ってみます。
・ソースは『わたしのインデックス』様からお借りしています。(http://myindex.jp/)
・期間は2017年1月~2016年12月の20年間です。
・株式インデックスはMSCIのものとし、20年間データがない場合はFTSEのものを使用します。
・米国と日本のみ、メジャーなインデックスということで、S&P500とTOPIXを使用しています。
・配当込です。
・ベース通貨は円の名目リターンです。同期間の日本のインフレ率が年平均0.11ですので、リターンの数値から0.11を差し引くとインフレ調整後リターンになるかと思います。(たぶんインデックスのリターン、インフレ率共に算術平均です)
・ギリシャ、ポルトガル、ロシア、ハンガリー、モロッコは、20年間のデータがないため表に入れませんでした。


      2007年1月~2016年12月 1997年1月~2016年12月      
  20年リターン 30年リターン インデックス 配当 ベース通貨
先進国 デンマーク 11.1 11.4 MSCI
新興国 メキシコ 10.6 NA FTSE
新興国 エジプト 10.3 NA MSCI
新興国 コロンビア 9.9 NA FTSE
新興国 韓国 9.8 NA FTSE
新興国 南アフリカ 9.6 NA FTSE
先進国 イスラエル 9.5 NA FTSE
新興国 インド 8.9 NA FTSE
先進国 フィンランド 8.5 NA MSCI
新興国 ペルー 8.3 NA FTSE
先進国 オーストラリア 8.3 8.6 MSCI
先進国 カナダ 8.3 7.7 MSCI
先進国 スウェーデン 8.3 10.0 MSCI
新興国 トルコ 8.3 NA FTSE
新興国 ブラジル 7.9 NA FTSE
先進国 スイス 7.9 8.7 MSCI
先進国 米国 7.7 9.0 S&P500
新興国 チェコ 6.9 NA FTSE
先進国 スペイン 6.6 7.4 MSCI
先進国 ドイツ 6.4 6.1 MSCI
先進国 フランス 6.3 6.7 MSCI
先進国 ノルウェー 6.1 7.5 MSCI
新興国 チリ 6.0 NA FTSE
先進国 ベルギー 5.8 7.7 MSCI
先進国 ニュージーランド 5.8 NA MSCI
先進国 オランダ 5.7 8.5 MSCI
先進国 香港 5.5 9.5 MSCI
新興国 インドネシア 5.2 NA FTSE
先進国 英国 4.5 6.8 MSCI
新興国 ポーランド 4.4 NA FTSE
先進国 シンガポール 4.3 6.6 MSCI
新興国 タイ 3.8 NA FTSE
先進国 イタリア 3.6 1.8 MSCI
先進国 オーストリア 2.8 3.4 MSCI
新興国 台湾 2.3 NA FTSE
先進国 日本 1.6 1.1 TOPIX
新興国 中国 1.6 NA MSCI
新興国 マレーシア 1.2 NA FTSE
新興国 フィリピン 1.1 NA MSCI
先進国 アイルランド 0.2 NA MSCI

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自由研究『過去20年間の主要40か国の株式インデックスのリターン』①~趣旨と目的

株式インデックスのリターンについて、疑問をもちました。
以下のようなことを聞いたことがありませんか?

・米国株インデックスが最も優れているのでS&P500に投資すればよい(バフェット氏の有名な意見です)
・新興国には成長の罠があるので高成長の国のリターンは下がる(シーゲル氏)
・新興国の利益は先進国が搾取しているので新興国に投資する必要はない
・株式は時価総額比率で各国に分散投資するのがよい
・株式はGDP比率で各国に分散投資するのがよい
・東南アジアは成長著しく多めに投資したほうがよい
・人口増加国に投資するとリターンがよい
・日本の長期リターンの低さは他の国に例を見ないもので投資不適合国だ

どれもそれらしく聞こえます。
そこで20年間の40か国分の株式インデックスの平均リターンから
上記意見がどこまで理にかなっているのか自由研究してみました。

僕は投資に関しては素人で計算なども厳密な方法を知らずにやっていますが
趣味としていろいろ調べたり考えたりは好きですので、素人の自由研究ではありますが
意見や、とくに計算方法の間違いの指摘など、コメントもお待ちしてます。
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